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それでも強い!マイクロソフト

Published:2008-12-18 01:03:26 UTC

今週の東洋経済とダイヤモンドは示し合わせたのか、共になんとも恐ろしげな特集を組んでおり、開く気も起きませんでしたが、先週の東洋経済の特集はなかなか面白いものでした。

Microsoftは最近Vistaの失敗から軽く見られがちですが、そのような失敗を犯してなおMicrosoftが保持している、揺ぎ無い強さを再確認させてくれる特集でした。競合相手としてGoogleやApple、Amazonなど既存の大企業とそのプロダクトしか取り上げておらず、オープンソースソフトウェアへの言及がほとんどなかったりと、残念なところもありましたが、圧倒的なシェアを持ったOSと強力な統合開発環境、そしてそれらを利用する膨大なユーザーを擁し、ゲームのルールを自分で作り出せるMicrosoftの強さを再評価したこの特集には首肯するところが多くありました。

ちょうど今、マイクロソフト ビル・ゲイツ不在の次の10年:Mary Jo Foleyという本を読み始めたところでもあるのですが、こちらも非常に面白そうな本です。著者は25年以上もMSの戦略、製品、技術を追いかけてきたフリージャーナリストだそうで、語られる言葉には非常に説得力があり、小説を読んでいるかのようにどんどん引き込まれます。自分も読み始めたところですし、色々あって読み終えるにはまだまだ時間が掛かりそうですから、書評がわりに序章の抜書きをして紹介とします。

私は、マイクロソフトが今後数年間、いや数カ月の間に計画していることを完璧に予言できる水晶玉を持っているわけではなし、そんなことを言うつもりもない。しかし、日常的に言葉を交わしているマイクロソフトの経営陣、顧客、ライバルなどの顔ぶれから考えると、私はかなりまっとうな推測をすることのできる位置にいるのではないかと思う。

この本は次世代のマイクロソフトのカギを握るだろうと私が考えるマイクロソフトの人材、製品、戦略について書いたものだ。マイクロソフトの一部の事業単位の未来を描くという試みは、群盲象を撫でるということわざと似たような作業だと思っている。ウィンドウズという幹の部分が蛇のようなルック・アンド・フィールで、オフィスという牙が槍のようだとわかっているからといって、8万人の従業員を抱えさらに成長しつつあるマイクロソフトがどのようになるのかがわかるわけではない。

とはいえ、マイクロソフトが次に何をするかについては手がかりが転がっている。それらの手がかりを集めて一本の糸で貫けば、次の10年でマイクロソフトが何をしてくるかをかなり適切に推測できるはずだ。点を結んで線を描くという私の試みによって、マイクロソフトの顧客、パートナー、その他この会社に何らかの利害関係のある読者の皆さんが、2008年以降のことについてインフォームド・ディシジョンを下せるようになれば幸いである。

MicrosoftがLive Servicesを、Officeを、Windows OSを、今後どのように進化させようとしているのか、それによってどのような収益モデルを描こうとしているのか―について興味のある方には大変読み応えのある本ではないかと思います。